陳力衛「梁啓超の『和文漢讀法』とその「和漢異義字」について―『言海』との接点を中心に―」

陳力衛さんから、


梁啓超の『和文漢讀法』とその「和漢異義字」について―『言海』との接点を中心に―」
関西大学東西学術研究所国際共同研究シリーズ6
漢字文化圏諸言語の近代語彙の形成―創出と共有―』*1 2008年9月抜刷 pp.423-462


をお送りいただきました。


漢文訓読ならぬ「和文漢読」は、西洋からの文明流入に後れを取った中国語話者たちが、日本語で書かれた文章を、中国語を介して理解してゆく方法ですが、その際、日中で意味が異なる漢字が問題となるわけです。

その方法を書いた『和文漢讀法』が増補改訂がなされていったことが書かれ、さらにその改訂に『言海』が与っていることが書かれています。

言海』は、見出語の漢字表記を、中国でも通用するものか日本独自のものかによって、記号を付して注していますが、それを参照しているというのです。

興味深く拝読いたしました。


なお、私の「漢字文化圏とは」もお引きいただきました。